それは、真冬の凍えるような夜に起こりました。就寝前、何気なく廊下を通ると、壁の中から「シューシュー」という微かな異音が聞こえる気がしました。気のせいだろうとそのまま寝てしまいましたが、翌朝、異変に気づきました。リビングの床が、何となく湿っている。そして、天井からも小さな水滴が滴り落ちているではありませんか!まさか、と焦って天井を見上げると、壁の一部が大きく変色し、水が染み出しています。水がポタポタどころか、じわじわと広がり、あっという間に床が水浸しに。まさに「水害」です。頭の中が真っ白になりながら、私は何とか水道の元栓を閉めました。水は止まりましたが、すでにリビングは水浸し。家具は濡れ、フローリングは水を吸ってぶよぶよになっています。これはもう素人ではどうにもならないと判断し、すぐに水道業者と火災保険会社に連絡しました。業者さんが来てくださり、壁を一部壊して原因を調べると、壁の内部を通る給水管が破裂していました。原因は、真冬の寒さによる「凍結破裂」でした。断熱材が不不十分だった部分が、夜間の冷え込みで凍り、水が膨張して管を破壊してしまったとのこと。あの夜の「シューシュー」という音は、まさに水が漏れ出す音だったのです。結局、修理費用は約30万円、さらにフローリングの張り替えと壁の補修で50万円以上。幸い火災保険で大部分がカバーされましたが、手続きの手間や、数週間にわたる不便な生活は想像以上でした。今回の経験で、水道管破裂の恐ろしさと、冬場の凍結対策の重要性、そして保険のありがたみを痛感しました。皆さんも、小さな異変を見逃さないでください。