突然、家中で水が止まらなくなり、床が水浸しに…そんな悪夢のような事態を引き起こすのが「水道管破裂」です。特に冬場の厳しい寒さで起こりやすいこのトラブルは、予期せぬ大きな被害と費用を伴います。しかし、いくつかの兆候に気づき、迅速に対応することで、被害を最小限に抑えることが可能です。水道管破裂の最も一般的な原因は、凍結です。気温が氷点下を下回ると、水道管内の水が凍りつき、氷が体積を約9%膨張させます。この膨張に耐えきれなくなった水道管が、内部からの圧力に負けて破裂してしまうのです。特に、屋外にむき出しになっている水道管や、保温材が劣化している管、水が滞留しやすい場所にある管などは凍結のリスクが高まります。冬場に旅行などで家を空ける際も、適切な凍結対策を怠ると破裂の危険性が増します。凍結以外にも、水道管の破裂には様々な原因が考えられます。経年劣化と腐食は、長年使用された水道管の強度を低下させ、わずかな水圧の変化や振動でも破裂しやすくします。特に金属製の配管では、内部の腐食が進行すると肉厚が薄くなり、より破裂しやすくなります。また、地盤沈下や地震といった自然現象も、地中に埋設された水道管に無理な力をかけ、破損させる原因となります。予期せぬ外部からの衝撃、例えば工事中の誤切断や、重機の接触なども、水道管を損傷させ破裂につながることがあります。水道管破裂の兆候としては、急激な水圧の低下が挙げられます。普段は勢いよく出る蛇口からチョロチョロとしか水が出なくなったり、家中の複数の蛇口で同時に水圧が弱まったりする場合、どこかで水が漏れて水圧が逃げている可能性が高いです。また、水道メーターの異常な回転も重要なサインです。家中の蛇口を全て閉め、水を使っていないのにメーターのパイロットマークが回り続けている場合、漏水の確実な証拠となります。壁や床からの**水漏れ(シミ、水たまり)**や、蛇口から空気が混じったような音がする、普段使わない場所から水音が聞こえるといった異変にも注意が必要です。これらのサインに気づいたら、決して見過ごさずに、速やかに水道の元栓を閉め、専門業者に連絡し、点検してもらうことが重要です。水道管破裂は、一度起こると家屋への甚大な水害、高額な水道代、そして修理費用という多大な負担をもたらします。日頃からの予防と、異変に気づいた際の迅速な行動が何よりも大切です。
水道管破裂!突然の事態にどうする?その兆候と対処法